江戸時代からある水車なのに、なんで「しんぐるま」って言うの?

公開日 2024年08月24日

しんぐるま
三鷹市「大沢の里」にある、水車経営農家「しんぐるま(新車)」。
江戸時代(1808年ごろ)の創設以降、約160年の間、精米したり小麦を挽いたりするなど、休まず働き続けていました。

今から200年以上前に創られた水車ですが、どうして“新車”と呼ぶのでしょう?
水車を“クルマ”と言う理由は?
「しんぐるま」にかかわる素朴な疑問やこれまでの歩みなどをひも解きます。

「しんぐるま」には先輩水車がいた!

「しんぐるま」創設前の1784年。
野川の相曽浦橋(あいそうらはし)のそばに「大車(おおぐるま)」という水車が創られ、精米や製粉などをしていました。
「おおぐるま」はいわば「しんぐるま」の先輩。「おおぐるま」に比べて新しい水車なので、“新車”と呼ばれるように。また、水車を“クルマ”と呼ぶのは、昔、水車を“クルマ”と言っていたことが所以だそうです。

「しんぐるま」は指定有形民俗文化財と機械遺産に

昔の大沢地区には最大6台の水車がありましたが、電力導入や農業地の縮小などで減少傾向に。そんな中、「しんぐるま」は最後まで残り、1968年ごろの野川改修工事開始まで稼働しました。
その後、八代目当主・峯 岸清氏の尽力によってとてもいい状態を保った「しんぐるま」。
1998年3月、「武蔵野(野川流域)の水車経営農家」の名称で東京都指定有形民俗文化財に指定され、2009年8月には「旧峯岸水車場」の名称で日本機械学会から機械遺産に認定されました。


現在の「しんぐるま」は、三鷹市と市民が協働して計画的な保存・活用が進められ、市民ボランティアなどの活動によって最良の状態で回り続けています。

▼最近の「しんぐるま」の様子はこちらをCHECK!
大沢の里水車経営農家 しんぐるま

川遊びもOK!癒しの空間に出かけてみて

看板
注意事項の看板
野川に下りる階段
野川に下りる階段
野川
穏やかな野川

「しんぐるま」のそばにある階段を下りると、野川で川遊びもできます。
※川遊びをする際は注意事項をよく読み、怪我や事故のないよう十分気をつけてください。


「しんぐるま」がある「大沢の里」周辺は、穏やかな時間が流れ、自然豊かで癒される空間。リフレッシュに出かけてみてはいかがでしょう。(市民記者ミチコ)

<参考>
三鷹の水車「しんぐるま」
大沢の里水車経営農家・新車(しんぐるま)
三鷹市河川防災情報
※野川に設置された河川カメラ映像で水位情報を閲覧できます。