三鷹の新しいおみやげ『みたか宙球(そらだま)ゼリィ』が誕生しました!

公開日 2023年11月15日

みたか都市観光協会設立15周年を記念し、三鷹のさまざまなチカラを集結させ、“天文台があるまち三鷹”をテーマにしたオリジナル商品を開発しました。その名も「みたか宙球(そらだま)ゼリィ」。三鷹の星空と青空をイメージした新感覚“和”ゼリィです。

みたか宙球ゼリィ

透明感あるゼリーには三鷹産バタフライピーの花から抽出した青色を使い、三鷹の2つの空の色を表現。星空をイメージした「ほしぞら」には三鷹産ブルーベリー餡を、青空をイメージした「あおぞら」には雲に見立てたゆず餡を浮かべ、天球型の和菓子に仕立てました。
ゴム風船をパッと割ると美しい宙球(そらだま)が現れる、三鷹ならではの楽しく新しい逸品です。

目的

みたかのたからを手のひらから全国へ
~三鷹の資源を活用した“天文台があるまち三鷹”らしい商品開発~

みたか都市観光協会の設立15周年を迎えるにあたり、三鷹のさまざまな産業を結集させたプロジェクトチームを作り、“天文台があるまち三鷹”をテーマにしたオリジナル商品を開発する。
思わず手に取りたくなる、見ても食べても楽しい斬新なおみやげを作り、市民には“三鷹の資源の豊さに対する誇り”を、観光客には“訪れてみたくなるワクワク感/再訪したくなる思い出”を提供する。

プロジェクトについて

観光協会が軸となり、商・農・デザインの事業者がそれぞれの専門分野を担当。管理栄養士も加わり、三鷹のネットワーク構築の一つとしてプロジェクトが立ち上がりました。プロジェクト名は「これぞ三鷹の逸品!新商品開発プロジェクト」。みんなで話し合って決めた名称です。
プロジェクトメンバー

和菓子職人:井の頭和菓子処 末廣屋喜一郎 笠岡さん親子

三鷹市井の頭にある和菓子屋「末廣屋喜一郎」の二代目と三代目。繊細でやさしい伝統的な和菓子を、日々二人三脚で丁寧に作っています。
今回の商品開発では、新たな和菓子作りに挑戦しました。

バタフライピー生産者:森屋農園 森屋さん

三鷹市北野で農業を営む森屋農園では、4年前からバタフライピーを栽培。
天然の鮮やかな青色が抽出できる花は、酸性のものを加えると青から紫に色が変わる特性を持っており、また、ツル性で葉が茂ることから、子どもたちの教育やグリーンカーテンの普及への活用に取り組んでいます。
森屋農園

開発サポート:管理栄養士 所さん

味・量・価格の満足度、使い勝手の良さなどの消費者視点、食材や食感の相性など管理栄養士ならではの専門的な視点、地域愛の観点から市民目線で開発をサポート。
「食べていただいた方に三鷹の魅力を伝えたい」「色々な世代の方に喜んでほしい」「また食べたいから三鷹に買いに行こうと思ってもらいたい」という想いでプロジェクトに取り組みました。

デザイン:株式会社ハイモジモジ 松岡さん 松田さん

三鷹市井の頭に拠点を置く文具メーカー。思わず膝をポン!と叩きたくなる商品を世に送り出しています。
今回は、ロゴ、パッケージ、リーフレットなどすべてのデザインとイラストを担当。どれも細部までこだわり抜いたデザインです。三鷹市民として国立天文台や都市農業に触れる機会もあるため、デザインへの反映のほか、広く魅力を伝えるPR方法についても貴重な戦力となりました。
株式会社ハイモジモジ

プロジェクト推進:三鷹市生活経済課 みたか都市観光協会

それぞれがメンバーの一人として開発に携わりながら、プロジェクトを推進するための調整を担当。
そのほか、東京観光財団のアドバイザーにも協力いただきながら、三鷹のチカラが結集した商品の開発を進めました。

みたか宙球ゼリィ「ほしぞら」「あおぞら」について

みたか宙球ゼリィは「ほしぞら」と「あおぞら」の2個セットです。

みたか宙球ゼリィ1

商品名 みたか宙球(そらだま)ゼリィ
※「ほしぞら」「あおぞら」2個セット
販売価格 1,100円(税込)
内容 ほしぞら:ゼリー、三鷹産ブルーベリー餡
あおぞら:ゼリー、ゆず餡
賞味期限 製造日より2週間

※井の頭和菓子処 末廣屋喜一郎にて2023年12月上旬発売予定(受注販売)
※原材料のバタフライピーにはアントシアニンが含まれています。妊娠中の方は過剰摂取にご注意ください。

三鷹産の原材料にこだわって作りました

三鷹市北野の森屋農園で栽培されるバタフライピーを原材料に使用しています。
バタフライピーとは日本名で「チョウマメ(蝶豆)」と呼ばれるマメ科の植物。健康や美容によい抗酸化作用を持つアントシアニンが含まれ、ハーブティーとしても親しまれています。その蝶々に似た花びらから抽出した天然の鮮やかな青色を使って、三鷹の空の色を表現しました。
また、三鷹市野崎の吉野果樹園で採れるブルーベリーも活かして、三鷹の新しい和菓子ができあがりました。

森屋農園の森屋さん
▲森屋農園の森屋さん
バタフライピー
▲バタフライピーの花
ブルーベリー
▲吉野果樹園のブルーベリー

作っているのは「井の頭和菓子処 末廣屋喜一郎」

1939(昭和14)年に高田馬場で「菓子卸商末廣」として開業し、1956(昭和31)年に三鷹市井の頭に移転した「末廣屋喜一郎」。名物のどら焼きは地元の皆さんから親しまれ、三鷹市ふるさと納税返礼品にも選定されています。
職人の笠岡さんは、観光協会とともに三鷹のおみやげ事業を盛り上げてきた一員。歴史と伝統を大切にしながらも、時代に合わせた菓子作りへの想いを持っています。

笠岡さん親子
▲笠岡さん親子
末廣屋喜一郎外観
▲お店の外観
店名 井の頭和菓子処 末廣屋喜一郎
所在地 181-0001 東京都三鷹市井の頭3-15-14
アクセス 京王井の頭線 井の頭公園駅 徒歩7分
営業時間 10時~19時 ※日曜定休
電話番号 0422-43-5030
HP https://sueki.jp/

※2023年12月上旬発売予定
※職人がすべて一つひとつ手作業で製造しているため、当面の間、受注販売のみの予定です。発売後のご注文は、販売店舗へお問い合わせください。

みたか宙球ゼリィ 完成への道

みたか都市観光協会が設立15周年を迎えた2023年。周年記念事業のひとつとして、三鷹の魅力を詰め込んだおみやげ商品開発プロジェクトが発足しました。
三鷹には日本の天文学を担う国立天文台があります。2022年には三鷹市で環境省などが主催する第34回「星空の街・あおぞらの街」全国大会も開かれました。そうしたきっかけから、星空・青空をイメージした“青い和菓子”を新たに作ることになりました。
ミーティングを重ねること8回。当初は苦労の連続でした。
ミーティングの様子3

形の追求

寒天、ゼリー、くずきり、まんじゅう・・・青い和菓子をめざして試作と試食をくり返す日々。検討を重ねた結果、三鷹産バタフライピーを活かした青いゼリーと餡が2層になった和菓子を作ることに決まりました。

ミーティングの様子1
▲試作品の説明をする笠岡さん
ミーティングの様子2
▲味だけではなく見た目も重視して議論

当初はそれを天文台を意識したドーム型にして販売する予定で進めていましたが、試作を繰り返すうちに、ゴム風船の中にゼリーと餡を詰める球体型にするアイデアが浮上。爪楊枝で割ると“つるん”とゼリーが現れるさまが面白く、大人も子どもも楽しめることから、この形状に決定しました。この感覚はやみつきになります。

末廣屋喜一郎さん作業の様子
▲一つひとつが手作業
ゴム風船に入れる様子
▲ゼリーと餡の比率にもこだわっています
みたか宙球ゼリィ2
▲昔懐かしいゴム風船型

色と透明感の追求

続いては「星空の街・あおぞらの街」を表現する色の追求です。
三鷹はブルーベリーの栽培も盛んであることから、ブルーベリー果汁を加えた餡を試作しました。丁寧に濾したブルーベリーを惜しみなく使用して深い星空の色を表現、それをゼリーに包んだものを「ほしぞら」としました。一方、ゆずの果汁を加えた餡を同じくゼリーに包んで「あおぞら」とし、晴れ渡る空に浮かぶ雲に見立てました。

ほしぞらカット
▲ほしぞら
あおぞらカット
▲あおぞら

ゼリーで表す星空と青空2つの空の色は、抽出液の濃度によって色を変化させました。酸性が加わると赤紫に変色する特性を持つバタフライピー。果汁の影響もあり、青色を保つことに苦労しましたが、試作を重ねに重ねて理想に近づけました。
バタフライピーの色の抽出作業

さらに透明感にもこだわりました。寒天やゼラチンではなくアガーをベースとし、配合割合を変えながら試作をくり返しました。
アガーとは、海藻などから抽出される食物繊維やマメ科の種子から抽出される多糖類を合わせたもので、透明度が高く食感に弾力があるのが特徴です。細かい調整を何度も行い、もっちり食感の見た目も味も新感覚のゼリーに仕上げました。
ゆず餡が浮かんだほしぞら

デザインの追求

商品の形や味などが決まると、ロゴやパッケージのデザイン決めにも熱が入りました。
材料も三鷹産、作るのも三鷹の和菓子職人、レシピの考案も三鷹市民・・・ここまで来たらデザインも市内のデザイナーにお願いしたい・・・!そう思い、文具メーカー株式会社ハイモジモジの松岡さんと松田さんに電撃依頼したところ、快くプロジェクトに参加。
星空と青空を見事に組み合わせたロゴはとても印象的なデザインです。「ゼリー」を「ゼリィ」にしたところも“和”を感じさせるポイントです。
みたか宙球ゼリィロゴ


開発の途中、プロジェクトメンバーで森屋農園を訪れ、バタフライピーの収穫を体験。実際に体感することで都市農業の価値を再認識し、パッケージデザインにも反映させました。

バタフライピー摘み取り1
▲大きく育ったバタフライピー
バタフライピー摘み取り2
▲一輪ずつ丁寧に摘み取りました

 

収穫したバタフライピーの花
▲収穫したバタフライピーの花を乾燥させます
パッケージ背面
▲三鷹の豊かな都市農業をイメージしたパッケージ

また、手に取った人が三鷹を感じられるデザインはもとより、クリアケースから取り出しやすいよう側面に取っ手を付けたり、爪楊枝を添えたりするなど、消費者目線の工夫も取り入れました。

取っ手
▲取っ手
爪楊枝
▲爪楊枝

ついに完成!

原材料の調達、見た目や味の追求、ロゴやパッケージのデザインと、すべての局面で三鷹に縁のあるメンバーが力を注いだ本プロジェクト。都市農業が盛んなこの街がもつ資源と産業、そして熱量が2種類の「みたか宙球ゼリィ」に結実しました。
この商品が三鷹のおみやげとして多くの皆様に親しまれることを願っています。
完成品

地図

井の頭和菓子処 末廣屋喜一郎