設立趣旨書

昨今、人々の価値観やライフスタイルの多様化に伴い、余暇活動に対する考え方が変化してきています。とりわけ、観光の概念については、従来型の観光から、個人が自然とのふれあいや地域住民との交流を体験する交流型の観光へと変化してきました。

三鷹市は、豊かな自然、歴史、文化そして多様な産業に育まれ、人口17万を擁する都市として発展を続けています。更なるまちの発展・活性化を図るためには、「まちの魅力」や「観光資源」等を有効に活用していくことが求められています。

幸い、三鷹市には、都立井の頭公園、野川公園、玉川上水などの自然系資源をはじめ、山本有三記念館や三鷹の森ジブリ美術館等の人文資源、国際基督教大学や国立天文台等の学術施設、研究施設など、訪れる人を温かく迎える数多くの観光資源・地域資源を有しています。 一方で三鷹市は全国でも先進的な「民学産公」の協働のまちであり、ユニークなNPO活動、教育活動、世界的な企業群、先進的な行政施策は常に全国から注目され、視察等の対象となっています。これらを「観光資源」として有効に活用することで、市民が誇れるにぎわいのあるまちづくりの推進、地域産業・文化の発展が期待できます。

平成19年4月、民学産公の協働を基に、市民を主体とした新しい都市観光の推進を図るため、「市民が観光大使~住んでよし、訪れてよしのまち 三鷹~」をキーワードとして掲げる「みたか都市観光協会」を立ち上げ、観光関連情報の収集・提供事業、各種イベント事業、講座の開催、市民が参加しやすい体制づくり等に取り組んできました。

こうした、三鷹の「まちの魅力」や「観光資源」等の有効活用を図りながら、観光関連事業に関する調査・研究を行うほか、「観光案内所」の運営や「三鷹」に関する講座の開催等の情報提供、そして観光関連イベントや三鷹におけるご当地検定の実施等、市民が楽しく参加・サポートできる事業を行い、市外からの観光客の誘致を図るとともに、市民の郷土意識をさらに高め、人々の交流によるにぎわいのあるまちづくりの推進と地域産業の活性化を目指します。

今後これらの事業をさらに拡充し、より幅広い市民の参加を得ながら協働の取り組みとして推進するためには、きめ細かな情報公開や公正な会計制度のもと、公共性・公益性を向上させていくことが不可欠です。

そこで、社会的信頼性が高く、かつ民学産公が支えあう安定した組織が必要との認識に至り、特定非営利活動法人への発展を決意し、ここに特定非営利活動法人みたか都市観光協会を設立します。

平成20年4月4日 会長 金子 彰